広大な密閉空間

すみっこの空さん(1) (ブレイドコミックス)

すみっこの空さん(1) (ブレイドコミックス)

最初の数ページを読んだ出てきた感想は、
亀(プラトン)と幼女(空さん)が世界の何某をネタに何の気なしな会話をして、
「ああ世界は素晴らしきものなのだなあ」と感慨深い気になってしまう、
よくある感じのアレの系統なのかなもしかして?でしたが、
前作の「タビと道づれ」でも見せた暗黒さもひょうっこり顔を見せていて良い感じ。
特に主人公こと神さまのカレーを作るエピソードが秀逸すぎて。

自分の力でままならないものがある時はカレーを作る。
カレーは絶対に失敗しないから。
まだ自分に少しでも出来ることがあることを確認できるから。
言い聞かせるのだ、まだ自分は大丈夫なのだと。

こんなこと言われた日には強く湧き出る感情に喘がざるを得ない。
この感覚を描いてくれるのは貴重だねー。次巻がすごく楽しみです。